子どもでも大人でも、
相手と心を通じ合わせることが
一番大事
市川 泰子
2020年2月入職
前職は私立保育園・放課後児童クラブで保育士として従事
現在はシーセフリーダーズアカデミー幼稚部責任者兼3歳児担任
入職した経緯を教えて下さい。
東南アジアを旅行することが多く、アジアの子ども達のために働きたいと思ったことがきっかけです。
現在の仕事について教えて下さい。
幼稚部責任者、兼、3歳児クラス担任をしています。
幼稚部には、カンボジア人先生6名と日本人先生3名がいます。先生たちが働きやすいように幼稚部全体の動きをまとめています。何か決めるときには、先生たちの意見をよく聞いて、進めていくことを心掛けています。
クラスの担任は、カンボジア人先生2名と一緒に、23名の子どもたちの保育をしています。
職場の雰囲気や環境について教えて下さい。
カンボジアの人たちは、礼儀正しく、親切な人が多いです。そのため、職場も和やかな雰囲気だと思います。ただ、優しい分、自己主張したり議論したりするのが苦手なところもあり、本当にはどんなことを思っているのかを、話してもらえるように関係を作っていくことが大切だと日々感じています。あとは、普段は物静かでも、実は集まって盛り上がるのが好きな人も多いです。仕事で意見が喰い違うことがあっても、乾杯して一緒に踊れば仲直り!?
環境的には、学校の立地はプノンペン市内から少し遠く、自然豊かな反面、生活するには不便なところもあります。学校の寮ではなく、市内にお部屋を借りる先生もいます。でも、寮にいると、カンボジア人先生達と一緒に、夕食会をしたり、カラオケをしたりと、楽しいですよ。
仕事での成功体験や嬉しかったことは?
子ども達が、元気に力いっぱい遊ぶ姿を見るのが、やっぱり一番うれしいです。
カンボジアの幼児教育では、「大人しく行儀よく育つのがよい」「早くから勉強するのがよい」という雰囲気があります。一方、日本の保育では、きちんとさせる部分も必要ですが、のびのび遊ぶことで子ども達が成長していくことを基本の考えとしていますね。この考え方を理解してもらうのが、なかなか難しい…。でも、CLAで実践していく中で、保護者の方にも、カンボジア人先生にも、日本の保育方法での子どもの成長を感じてもらえ、日本の保育の良さを少しずつ理解してもらえていっているのではないかと思っています。
海外で仕事をする難しさやギャップ、それを乗り越えた方法は?
・子ども達に自分の言葉で伝えたいことを、直接には伝えられないことに、保育士として、大きなフラストレーションを感じます。子ども達がケンカをしていても、何が原因なのかわからない、仲直りを取り持とうにも、なかなか伝わらない…。カンボジア人先生と信頼関係を作り、自分にできないことは任せると割り切って役割分担をすることで、クラスが運営できていると思います。また、そうは言っても、子ども達と、言葉が通じなくても心が通じる部分も多く、コミュニケーションの奥深さと楽しさを感じます。
・カンボジア人先生達との関係においては、文化や価値観の違いから、自分が当たり前だと思っている前提が違っていて、一緒に話をしていても、実は全然理解が異なっていた!ということがあります。仕事上、大切なことは、思った以上に細かく丁寧に、内容を互いに確認する必要があります。
プライベート・休日の過ごし方は?
近所のお散歩。お散歩しながら、露店で野菜や総菜をお買い物します。練習したクメール語を使ってみる機会になりますし、何回も足を運んでいると、ご近所さんたちにも顔を覚えてもらえて楽しいです。
応募者にひとこと
自分もそうでしたが、海外で働くことに、特別な感情や期待を持っておられる方もいらっしゃるかと思います。自分がやりたいことと、相手に必要とされていることを、しっかり区別して認識していてほしいなと思います。日本でもカンボジアでも、子どもでも大人でも、相手と心を通じ合わせることが一番大事なことだと思っています。一方的な思いでは、何かを実現することは難しいですね。ぜひ本当の仲間になって、一緒に働きましょう!!